ライブコマースで売上急増!フラグスポートに聞く、価値と魅力の伝え方 〜マニフレックスの共創マーケティング〜

今回は、ライブコマースで大きな成果を出しているフラグスポート様にインタビュー。
同社はイタリア発の寝具ブランド『magniflex(マニフレックス)』の代理店として、日本国内に高品質なマットレスを届けています。

フラグスポート様は創業以来、取扱商品に対する深い愛情と知識を携えて着実に成長してきました。また、2022年11月にライブコマースを開始してからもさらなる成果をあげています。そこで本記事では、配信を担当する2名をゲストにお迎えしそのヒミツにせまっていきます。

株式会社フラグスポート
イタリア発の世界最大の寝具ブランド『magniflex(マニフレックス)』のアジア/日本 輸入総代理店。マニフレックスは、1962年の創業以来、人の健康と地球環境に配慮したマットレスをつくり続け、持続可能な社会の実現に向けた活動に積極的に取り組んでいる。特にSDGsの中でも「つくる責任 つかう責任」を最重視。スプリングやプラスチックを使わないマットレスづくりを貫いている。

和田悠輔さん(写真:右/文中:和田)
IT事業部 次長。マニフレックスのライブコマース企画の発起人。ライブ配信では主に「進行役」を務める。
矢崎理さん(写真:左/文中:矢崎)
社長室 室長。広報担当としてメディア対応などをおこなう。ライブ配信では主に「天の声」を担当。

ライブコマースは、
「自分の言葉で」価値を伝える手段

―はじめに、ライブコマースに取り組み始めた経緯を教えていただけますか?

和田:マットレスは、深く情報を読み込まないと比較検討がしにくい商品。当社ECサイトもさまざまな情報を載せています。しかし、ぱっと見だけでは価値が伝わりにくく、購入検討を始めたばかりの方には特に「どう違うのか」がわかりにくい状態にありました。また、「ユーザーの声は信用できるが、販売側が発する情報は信用できない」という方も多い世の中で、受け入れてもらいにくいのではという懸念もあったんです。

そこで考えたのが、「愛用者でもある社員が、顔を出して自分の言葉で価値を伝える」という方法でした。実は、フラグスポートの社員は全員がマニフレックスを愛用しています。家族にも勧めるほど、心の底から良いものだという自信がある商品。だからこそ、売り手ではなく一人のユーザーとしての感想を直接お届けすれば、価値は自然と伝わるはず。そこで、ライブコマースという手段を使ってみることにしたんです。

矢崎:実は弊社では、十数年にわたってテレビ通販を実施していました。ここ数年はおこなっていませんが反響は大きかったので「また自分たちが直接価値を伝えるような映像をお届けできたら」という想いもありましたね。

和田:はい。さらに、「ブランドのイメージや店舗の雰囲気を伝えたい」という意図もありまして。弊社は全商品をお試しいただける直営ショールームが東京と大阪にあるのですが、現地に足を運べる人はどうしても限られてしまいます。だからこそECサイトだけでも店舗の雰囲気を伝えたかったんですが、テキストや画像情報だけではなかなか難しいんですよね。そこで、ECサイトから直接ライブ配信やアーカイブ動画を見られる設計にすることで、サイト訪問だけで私たちの雰囲気もお届けできるようにしました。また、動画からも直接ECにアクセスできる『Tig LIVE』を活用することで、ECから動画へ、動画からECへの双方向の動線をシンプルにつなげるようになりました。

矢崎:営業担当の方が私たちとしっかり向き合ってくれていた点も、Tig LIVEを使うことにした大きな理由でしたね。

構成や伝え方は、
出演者のタイプに合わせて構築

―通常の配信では、お二人に加えてもう一人の女性も出演していらっしゃいます。どのようにチームをつくっていったのでしょうか?

和田:企画当初は、自分が出演するつもりなんて全くありませんでした(笑)。でもこの企画は、自分の想いをぎゅっと詰めこんだもの。自らが前に出て伝えるのが最も自然でスムーズな方法だと思い、進行担当として出演することにしました。さらに、メディア応対やプレゼンの経験が豊富な矢崎さんに天の声をお願いしています。

そしてもう一名出演しているのは、ショールームスタッフのしのぶさんです。店舗に来る方にとって、ショールームスタッフはいわば「ブランドの顔」。マニフレックスの雰囲気や良さを知ってもらうために、普段からお客様とふれあっている彼女の力も借りることにしました。

マニフレックス表参道ショールーム しのぶさん

―配信内容や番組構成は、どのように組み上げていきましたか?

矢崎:やはりベースにしているのは、テレビ通販番組で社長が築いてきたやり方。「視聴者は商品に触れられない」という状況下で、どうやったら商品の良さを伝えられるか……十数年の番組経験から、当社ならではの「伝え方の王道パターン」ができあがっていました。例えば、実際に横になってみて「立っているときの姿勢を寝ているときにも同じように保てること」をレクチャーする方法などですね。これはライブ配信でも生かしています。

和田:ただ、テレビ番組とは視聴者層も出演するメンバーのキャラクターも違います。既存のやり方を参考にしつつも、練習を重ねながら自分たちらしい最適解を探していきました。その結果、普段からショールームで接客をしているからこその話し方やトーンになっていったと思います。

また構成についても、テレビ番組よりもかなり細切れの構成にしていますね。若い層により伝わりやすいように、1回30分の放映の中でテンポよく内容を切り替えてライトに情報をお届けしています。

新規タブで動画が再生されます

視聴者コメントを大切に、
ありのままを伝えていく

取材直後に準備が始まった配信現場の裏側の様子

―ライブ配信をする上で心掛けていることやコツを教えてください。

和田:「なるべくすべてのコメントを読みあげること」です。状況にもよりますが、いただいた質問や感想については可能な限り取りあげるようにしています。きちんとコメントに触れていくと、新しいコメントが生まれやすくなるんですよ。

コメント内容によっては想定していた進行と変わることもありますが、言いたいことがブレなければOK。配信時は、最初から最後まできっちり台本を組むのではなく、「今日はこれを伝える」というコンセプトとベース構成だけを決めて臨んでいます。軸があれば、話が飛んでもすぐ戻れるのでおすすめですよ。

矢崎:そのコメントの読みあげ方にもコツがあります。コメントに触れるときって、もうすでに違う話に切り替わっていることも多いんですよね。そこで、書かれている言葉をそのまま読むのではなく、「先ほど寝姿勢の話をしていたときのコメントですが……」とフォローを入れながら読むのがポイント。すると視聴者にとってもわかりやすいですし、コメントの状況を把握していない演者にとってもやさしい進行になります。もしそのまま読み上げてしまうと、演者の混乱を招いて進行が止まってしまうおそれがあるんです。なるべく結論近くまで話を運んでから演者にパスをするようにしていますよ。

和田:ライブコマースって、もし間違ったり進行がバタついてしまったりしても、全部正直に言うのが一番いいメディアだと思います。テレビ通販では裏側の状況を開示することって絶対にないんですが、弊社のライブ配信では「今マットレスを入れ替えているので少々お待ちくださいね〜」などと素直にお伝えしています。ほどほどにこちらの温度感や人間っぽさを伝える方が適しているんじゃないですかね。こちらの熱が伝わるからなのか、トラブルがあったときの方が売れる……なんてこともあるくらい(笑)。

矢崎:結局は、等身大でやることが一番大事。無理をして取り繕っても続かないので、心の底から商品を良いと思っているならその想いを愚直に伝えていくだけです。

和田:そうですね。実際に使って良いと感じた体験は、上手な表現でなくとも「自分の言葉で伝える」ということを重視しています。根底にあるのは、「この商品の良さを伝えよう」「この配信を良くしよう」という気持ち。三人とも自分が出ることにはこだわっていなくて、コンテンツを良くするためなら他メンバーの出演をおすすめすることもありますし、違うパターンの企画もしますよね。

始めやすく、効果も高い
配信が購入決断の最後のひと押しに

―ライブコマース実施開始から約半年。どのような変化を感じていますか?

和田:テレビ通販の視聴者は50代以上の女性が多く、特に70〜80代の方も多い傾向にありました。一方ライブコマースの視聴者は、30〜40代がコア層。よって購入層も若年傾向になってきています。もともと商品ページのCVR(コンバージョンレート)は高い方なんですが、ライブコマースによって10倍以上になりました。視聴した人の購買率が非常に高く、着実に成果につながっていると感じます。

ECの商品ページに「●日に配信します」と告知することで、ある程度購入意欲を持った状態で視聴する人が多いというのが大きな鍵。ライブ配信が最後に背中を押す存在になれているんだと思います。また、マニフレックスを愛用しているスポーツ選手のゲスト回は比較的ライトな層が見に来てくれるんですが、実はこの場合でも売上が大きくなります。やはり「使用者の生の声」は絶大な効果をもたらすのかもしれませんね。

フラグスポート山根社長がにこやかに見守る応接室

―テレビ通販番組の経験を経ているからこそ言える、ライブコマースの魅力とはなんでしょう?

矢崎:金額面でも準備の面でも緊張感の面でも、テレビ通販番組よりハードルが低いのがライブコマース。取り扱っている商品が本当に良いものだという自信があれば、ライブコマースは最良の方法だと思います。

和田:実はライブコマースって、YouTubeなどの映像制作パターンよりもラクで効率がいいんです。番組収録となると編集が大変ですが、ライブは30分1コマを配信すればもう完了。良くできたものはショート動画などで2次利用できますし、もし上手くいかなかったらアーカイブから削除することも可能です。毎回が生放送なので緊張しますが、その分上達しやすいんじゃないでしょうか。

矢崎:リアルタイムでコメントがあるのもメリットですね。コメントは「使ってます!コレいいですよ!」という好意的なものがほとんど。まさにリアルタイムで口コミが発生している状態で、コメント上で視聴者さんが他の視聴者さんへ商品を勧めるという現象も起きるんです。

和田:応援の声が多いのもとてもありがたいです。また、制作動画と比べて「関係社員を集めやすい」というのもポイントです。収録となると「今は忙しいからまた」と後回しにされがち。でもライブは日時を決めて告知してしまえば、そのときに集まってやらざるを得なくなります。結果的にチームが一丸となりやすいんです。

日本人の活躍を後押し
睡眠の質をさらに上げていく

―最後に、ライブコマースの今後の展開や、会社としてこれからの方針をお聞かせいただけますか?

和田:「すでに商品は持っているけれど話を聞きに来る」といったように、もっとブランドのファンをつくっていく配信もしていきたいですね。過去に来てもらったゲストにまたご出演いただいてテーマを決めてフリートークをする、というのもひとつの手段かもしれません。

矢崎:マニフレックス自体はイタリアのブランドですが、弊社は日本の会社として、この30年間ずっと日本人の睡眠と向き合ってきました。販売当初から、「あなたと地球の健康をマットレスで取り戻す」という意志を貫き、人の身体や地球のサステナビリティの重要性を強く訴えてきたブランドです。日本人が国際人としてもっと活躍していくために、睡眠の質向上は欠かせないもの。だからこそ、これからもっとワールドワイドに活躍していく若い方々にも、よい寝具でよい睡眠をとってもらいたい。弊社はそう考えています。

若い方々に良さを知ってもらうためには、手に取りやすい価格である点も重要。そこで、このたび日本でコストパフォーマンスに優れた新商品を開発しました。

和田:コスト面だけでなく、これまでも原材料・製法・輸送方法において環境配慮に大きく貢献してきたマニフレックスが、新製品においては梱包方法についても目ざましい進化を遂げています。何ヶ月もかけて準備してきた珠玉の製品がやっと皆さんの手元に届きます。ぜひご期待ください。


イタリア発、35,000円(税抜)の新プレミアム日本専用熟睡寝具

累計販売数200万台を超え、20年以上にわたって愛され続けるマニフレックスの三つ折りシリーズから、待望の新製品が登場です。独自開発の高反発芯材「エリオセル®」のしっかりと身体を支え上げる熟睡性能、そして日本の住環境に配慮した「折り畳める」「持ち運べる」「収納できる」といった、三つ折りマットレスならではの利便性はそのままに、よりスマートな梱包・配送で無駄を削減。その上、従来品から大幅に価格を抑えることに成功した、サステナブルな新定番マットレスです。

ロールパッケージ用の包材を従来の1/10に削減。耐久性・耐水性に優れた紙パッケージを採用し、印刷はCO2排出削減に貢献するバイオマスインキ仕様。
畳でもベッドでも、シーツをかけてこれ1枚でご使用可能です。
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